こんにちは、看護師の野中です。
今回はワンちゃん・ネコちゃんの避妊・去勢手術についてお伝えしたいと思います。
避妊・去勢手術とは
女の子では子宮と卵巣、男の子なら精巣を摘出して、望まない繁殖や将来的な生殖系の病気の予防になる手術のことです。
ワンちゃんの手術のメリット
様々な病気を予防すると言われています。
若いうちに手術を行うことで、術中術後のリスクを軽減することができます。(ネコちゃんの手術のメリットはこちら)
避妊手術のメリット(犬)
- 望まない繁殖を避ける
- 中高年期以降に発生の多い子宮や卵巣の病気の予防
- 乳腺腫瘍の発生リスクを低下させる
ワンちゃんの乳腺腫瘍は、50%が悪性、50%が良性と言われています。
乳腺腫瘍の発生率
避妊手術をしていない子との比較- 初回発情前に避妊手術を行なった場合
→0.5% - 2回目の発情前までに避妊手術を行なった場合
→8% - 2回目の発情以降で避妊手術を行なった場合
→26%
去勢手術のメリット(犬)
- 精巣腫瘍、肛門周囲腺腫、会陰ヘルニア、前立腺肥大などの前立腺疾患の予防
- 他のわんちゃんへの攻撃性の緩和
まれに潜在精巣(お腹の中や鼠蹊部に精巣が留まった状態)の子がいます。
その場合は、将来的に精巣腫瘍になる可能性が高いので、早めの手術をおすすめします。
ネコちゃんの手術のメリット
様々な病気を予防すると言われています。
若いうちに手術を行うことで、術中術後のリスクを軽減することができます。
避妊手術のメリット(猫)
- 発情期特有の行動の防止
- 中高年期以降に発生がある子宮や卵巣の病気の予防
- 乳腺腫瘍の発生リスクを低下させる
ネコちゃんの乳腺腫瘍は、80%以上が悪性です。
乳腺腫瘍の減少率
避妊手術をしていない子との比較- 生後6ヶ月齢未満で避妊手術を行なった場合
→91%減少 - 7〜12ヶ月齢までに避妊手術を行なった場合
→86%減少 - 1〜2歳までに手術を行なった場合
→11%減少
2歳を越えると、乳腺癌の予防効果は認められません。
そのため、ネコちゃんには5〜6ヶ月齢での避妊手術をおすすめしています。
去勢手術のメリット(猫)
- マーキングやスプレー行動の軽減
- 他のネコちゃんへの攻撃性の緩和
まれに潜在精巣(お腹の中や鼠蹊部に精巣が留まった状態)の子がいます。
その場合は、将来的に精巣腫瘍になる可能性が高いので、早めの手術をおすすめします。
手術のデメリット
手術してない子にくらべると、手術後はホルモンバランスが変化する為、太りやすくなります。
フードを避妊・去勢手術した子用に変更したり、定期的に体重チェックしたりして、肥満にならないように注意してあげてください。
避妊・去勢手術の時期
生後6ヶ月から手術が可能です。
女の子のワンちゃんは早めにヒートが始まる子もいますので、子犬を飼い始めたら動物病院にご相談ください。