こんにちは。看護師の上野です。
久留米市では2018年の西日本豪雨以来、6回も豪雨災害が起こっています。
筑後川流域は、日本で最も豪雨被害のリスクが高いと言われています。
もうすぐ梅雨が始まりますので、ペットの安全確保について考え、備えておきましょう。
ペットとの避難
「同行避難」とは、避難所までの避難行動のことを言います。
また「同伴避難」とは、避難所でペットと人が同じスペースで過ごすことを言います。
災害が起こり避難をする時、
自分のペットは「同行避難」「同伴避難」をするのか、
避難所ではどのように過ごすのかをあらかじめ考えておく必要があります。
予防
避難場所には、たくさんの人や動物たちがいます。
ワクチン・狂犬病予防注射・寄生虫駆除などの予防は、ペットを感染症から守るためでもありますが、他の避難者に迷惑をかけないためにも必要です。
フィラリア予防は4月末〜5月に開始して12月まで、
ノミ・マダニは一年を通しての予防が推奨されています。
外に行かない猫ちゃんでも、おうちの方や同居のワンちゃんが家の中に持ち込み、ノミが発生することがあります。
ワンちゃんだけではなく、猫ちゃんもしっかり予防しておきましょう。
基本的なしつけ
避難場所では、普段と違う環境で過ごさなければなりなせん。
ペットにとって大きなストレスとなる可能性があるため、普段からクレートトレーニング(クレートの中に入っておとなしくすること)をしましょう。
普段からクレートに入ることに慣れておけば、「クレート=安心できる場所」と覚えてくれます。
また、普段からペットをいろいろな環境に連れていき、慣れさせておくことも大切です。
迷子札やマイクロチップ
万が一、避難中に迷子になってしまった時、迷子札やマイクロチップを装着していれば飼い主さまの元に帰ってきやすくなります。
マイクロチップは、直径1.2mm、長さ8mm程度の円筒形で、外側に生体適合ガラスやポリマーを使用した電子標識器具です。
マイクロチップには世界で唯一の15桁の数字(ISO規格の個体識別番号)が記録されており、この識別番号をマイクロチップの専用リーダー(読取器)で読み取ることができます。
識別番号から飼い主の連絡先がわかるようになっています。
マイクロチップはひろ動物病院で装着することができます。
未装着の方は、お気軽にお問い合わせください。
ペットの避難セット
災害の規模によっては、しばらく避難所で過ごすことになります。
他の自治体などからの支援が届くまでに3日以上かかると言われています。
そのため、数日分のペットの避難セットを作っておきましょう。
- フード(少なくとも5日分)
- ペットシーツ
- 排泄物の処理用具
- 食器
- 飼い主の住所・連絡先を書いたメモ
- ワクチン接種状況、既往症、投薬中の薬、健康状態などの情報
- タオル
- おもちゃ など
避難場所の確認
スムーズに避難できるように、ハザードマップでの危険箇所やペットの受け入れが可能な指定避難所を把握しておきましょう。
環境省から「人とペットの災害対策ガイドライン」が出ています。
目を通しておくと良いかもしれません。
本格的な梅雨に入る前に、ペットの安全確保について備えておきましょう。